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ブログ - 20180310のエントリ

---- 東北大震災のとき ----

三重四日市禅会 小川韶春
 
 東海地方にいると、2011311日にどこにいて何をしていたかを話題にすることは少ない。
私はそのころ、名古屋の自宅を離れ、群馬県高崎市に単身赴任をしていました。午後
3時半ごろには仕事を終えて事務所兼下宿のマンションに向かって車で帰っているところでした。
 車の中にいると地震はそれと分かりにくいようです。その時は信号待ちをしていたのですが、あれ、ずいぶん強い風が吹いているのかな、電線も揺れている、と思っていたらビルから人が続々出てきたのでした。事務所に帰り着いたら、書類が散乱し、窓が半開きになっていました。
 金曜日なので、名古屋の自宅に帰るために新幹線に乗るつもりでしたが、どう考えても危険だと思い高崎にとどまることにしました。その後、テレビで津波が人や家や車を静かに当たり前のように飲み込む映像を見て、そのあまりに圧倒的だけれども、あまりに嵐のような激しさもない、ドラマのような緊迫感もない、当たり前のようなゆっくりとした映像にびっくりしました。
 それから高崎駅に様子を見に行ったら、行き場を失った人がいっぱいいて、後で知ったのですが高崎駅前のヤマダ電機本店が建物の一部を泊まれるようにしたなどということもありました。そのときは駅前の飲み屋のバイトさんたちが、あふれた人たちに店の呼び込みをしていたのをよく覚えています。
 
 私が群馬に赴任したのは、2010年の夏で、群馬県には人間禅の坐禅会がありませんでした。違うお寺の坐禅会にでも行ってみるかと、高崎市内にある少林山達磨寺(近いけれども車でないといけない距離)、文福茶釜を蔵する館林市の茂林寺など調べてみましたが、ちょっとやはり行きにくい。そんな中で、中曽根康弘資料館「青雲塾会館」が近くにあり、和室もあることを見て、東海支部で幅広い人脈を持つ先輩の林大道さんに相談して青雲塾に紹介してもらって、坐禅会に会場を借りて、自分で坐禅会を開催することにしました。
 実際に坐禅会を始めたのは2011年の2月からで、その後、何人かの同友の方に支援いただき、私が群馬県にいる間では総裁老師、金剛庵老師、千鈞庵老師、鸞膠庵老師にご巡錫いただいて参禅会まですることになりました。
 ここには地の利、施設に恵まれて多くの方に来て頂きましたが、震災で東北地方から群馬県に避難してきた方も何人かいらっしゃいました。
  
 青雲塾の和室の床の間には中曽根元総理の「八風吹不動天辺月」(八風吹けども動ぜず天辺の月)の書の掛け軸が書けてあり、つらい境遇の方には励ましてくれる言葉としてよいものでした。老師を拝請して参禅会をするときは掛け軸を人間禅の師家の方のものに替えていました。私の所持している掛け軸に如々庵老師の書かれた「天行健」があります。私はとても気に入っていたのですが、震災後は私は掛けることができなくなりました。
 「天行健」とは、如々庵老師の著書『一行物』での解説では「およそ大自然の運行が健やかで狂いがなく整然としているのは、そこにいささかの私心も作為もなく、如是法のままに自然法爾(じねんほうに)だからである。これに反して人間社会の運行がとかく凝滞したり狂ったりするのは、人間が何やかやと私心をはたらかせこざかしく作為にわたり、ちっぽけな自己に執着するからである」とあります。
 自然は常の運行から外れて、地震や津波などの大災害をおこしても天行健といえるのか?
 
 如如庵老師の解説の冒頭には「この三字一行は、『易経』に「天行 健なり。君子、以て自(みずか)ら彊(つと)めて息(や)まず」とあるに典拠している。」とあります。
 精々、自らにできるのは坐禅して息を数えて、大災害にも動じない、人災をおこさない(原子力事故はその典型といえる)人間力を作ること、その思いと行動(坐禅)を人にも伝えるというところかと考えています。
 それにしても、震災後日本の社会は表面上、落ち着いて対処してきたように見えます。でも実は単に遠景から見ているだけで、テレビの向こうで静かにゆっくりと見える津波のような大災害が日常に起きているのかもしれない。
 あの日のことを思い出すとそう思います。
 
 さて、高崎では現在でも青雲塾会館にて坐禅会を継続しています。もしお近くに行くことがあったり、群馬に知人がいたりするなら、声をかけてやってください。
 そして、現在私が所属する三重四日市禅会では次の土曜日、日曜日317日、18日に四日市市少年自然の家にて1泊参禅会を行います。一部だけでも参加できますので、興味があればぜひおいでください。
 
 三重四日市禅会 小川韶春(おがわしょうしゅん)
 電話 080-6920-6043 SMS
 
平成30310
 

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