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ブログ - 20170907のエントリ

セロトニン神経は鍛えられる、座禅と最新脳科学⑳
 
座禅や呼吸法などでセロトニン神経は鍛えることが出来ると説いて、東京でセロトニン道場を経営しておられる医学博士の有田秀穂先生のセロトニン神経に対する脳科学的見解―セロトニン神経は鍛えることができるとして、次のように結論づけておられます。
 セロトニン神経を呼吸法などで鍛えるということは筋肉を筋トレなどで日々鍛える場合と比較して、筋肉が隆々として盛り上がり、外見上確認することが出来て、当然理解しやすい。
 神経の場合は外見では分かり難い。
 セロトニン神経を活性化させると、セロトニン神経はどのように変わるのか。
今まで「座禅と最新脳科学―座禅をセロトニン神経で読み解く」として、縷々、セロトニン神経活性と脳波の変化、鎮痛効果、セロトニン神経により覚醒したときの顔付、姿勢、心のバランスなど、がセロトニン神経の生理的反応によって出現するもので、その効果は三十分から一時間すると消えてしまう。
 血中のセロトニン濃度の増加も二時間くらいで元のレベルに戻ってしまう。とのこと。



 これは私どもが、摂心会厳修中は専一に静坐して数息観による数息三昧、命と釣りかえの参禅による公案の工夫三昧、作務での作務三昧に集中して、とにかく1週間の摂心会会期中はどうやら道人らしい顔つきで三昧力に満ちているが、摂心会が終わって一二週間もすると、すっかり元の素凡夫に逆戻りでは困るので、自宅で1日1炷香、つまり毎日線香1本坐り、最寄りの週例坐禅会や各禅会の参禅会に努めて参加するようにしている所以です。
 有田先生が実証しておられる、脳科学上においての数次の実験結果を踏んだ、セロトニンを鍛えるという考え方においても、「継続は力なり」で、毎日三十分間くらい、繰り返しセロトニン神経を活性化させつづけると、セロトニン神経の構造が変わって、恒常的に高いレベルになるということは、覚醒時に持続するインパルス発射の頻度が、人並み以上に高いということです。
 このインパルス発射の頻度を決めるのは、セロトニン神経が構造的に備えている自己点検の回路にあります。
セロトニン神経は自己抑制の受容体というものをそなえています。
この受容体は、セロトニン神経のインパルス発射のレベルあるいは神経終末からの分泌の程度をチェックする働きを担っています。
この自己抑制受容体が沢山あると、インパルスの発射頻度は少なくなり、従いセロトニン分泌量も減ることになります。
しかし、数息観に似た先生独自の呼吸法を毎日続けて、セロトニン神経を繰り返し刺激を続けると、自己抑制受容体の数がダウンレギュレーションされて、受容体の数が適応性に減少します。
その結果、自己抑制機能が恒常的に弱まって、いつでもセロトニン神経が高いレベルに維持されるようになります。
このような適応性の変化は、受容体を造る遺伝子に関与するので、その発現には一定の時間がかかることになります。
数週間から数か月、百日とも考えられます。
遺伝子がオンまたはオフになるには継続したセロトニン神経への刺激がが不可欠です、つまり、坐禅の呼吸法を百日継続して続ければ、たとえ1日に1時間程度のセロトニン神経への刺激でも、それが自己抑制受容体の数を減らして、セロトニン神経を恒常的に高いレベルに維持させるようになる。
呼吸法をひたすら継続していれば、その効果はきちんと現れることになる。
逆にいえば、呼吸法などやらないでいると、やがてその効果は消えてなくなってしまう。
ある時期だけ修行だというので、セロトニン神経を鍛えても、継続がなければ、元の木阿弥になってしまう。とされています。
われわれ人間形成の禅の創設者耕雲庵老大師も「十牛の図講話」第三段、得牛加鞭(とくぎゅうかべんー牛を得て鞭を加える)の提唱で、「折角、志を立てて修行をはじめても途中で挫折して止めるくらいなら初めからやらんほうがよろしい」と大いに平生の反省を促しておられます。

(西岐阜静坐会主宰、前岐阜洞戸坐禅道場長、日本中医薬会会員 
葛西松堂 講演より)




 
 (葛西松堂 前岐阜洞戸坐禅道場長)
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