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ブログ - 美しい大調和の世界・涅槃

美しい大調和の世界・涅槃

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
人間禅東海岐阜・三重 2019/11/11 12:38

美しい大調和の世界・涅槃

 

/uploads/ckeditor/images/20191111123758image001.jpg李の花(ウィキぺディアより)

 

 「柳は緑 花は紅」という禅語は、柳も桃花も、ないしは松も竹も、犬も猫も、法性の体現者として平等であることを十分に承知の上で、しかも具体的な形相・作用からみた場合、それぞれに個性をもち千差万別であることを、差別の面に重点をおいて、具象的に説いた句なのである。

「山高川低(山は高く 川は低し)」「桃紅李白(桃は紅く 李すももは白し)」「松曲竹直(松は曲がり 竹は直し」などの句と同じく、平等即差別の真理、『般若心経』にいう「空即是色」の真理を、具象的に表現した句にほかならないのである。

そしてこの句は、さらにまた、「柳は緑、花は紅、松は曲り、竹は直し」というように、万物がそれぞれ個性を発揮しながら存在し、しかもいずれもみなそのままで仏身であり、真如実相であり、個々に尊厳な存在であることを説き、かつ万物が相倚(よ)り相助け合って美しい大調和の世界・涅槃(ねはん:仏の悟りを得た境地)を現成せしめていることをも暗に示しているのである。
 なお、禅家においては、 未だ悟らない以前は、柳は緑、花は紅。
 悟ってみると、柳は緑ならず、花紅ならず。
  悟り了ってみると、柳は緑、花は紅。
と、悟りの境涯の深まりにつれての世界観の向上を図式的に説いている。

そしてここにいう、「柳は緑 花は紅」が悟り了った境涯のそれであることは、今さらいうまでもないであろう。
 「柳は緑 花は紅」というこの一軸は、春の茶席によく掛けられるものである。それはそれでむろん結構である。

しかし、これを単に美しい春の叙景詩として鑑賞するにとどめず、それにこめられた以上のような大乗仏教の真理・禅の宗旨をよく味わっていただきたいものである。

 

(芳賀幸四郎著 新版一行物 ―禅語の茶掛― 上巻より)
 
 
 

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